9月:セットバック

 

 

ー  音楽に包まれた「 健光・観光・日光 」ー

「 自分を整える 」自然体づくり
” リラクセーション( relaxation )” に伴う
〜 大自然からの提案 〜

 

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……………… まったくもって、どういうわけか心は晴れないし頭は冴えない。
気が滅入るし脳が乱れるのだ、まったく。
そうさ! おかげで皆誰だって嫌になるだろう。
だがどうして、こんなものに関わって背負い込んでしまったのだろうか?  
こいつが何でできているのか、どこから生まれたのか、皆目見当もつかない、まったく。
とにもかくにも、この ” 未知 ” というものがために、まったく亡霊同然となった頭の憶測だが、今日は人の上明日は我が身、誰もが何者であるかさえわかりかねる始末だとしても、気づきにあるなら、まったくもって、もはや何も珍しくない、もはや何も虚しくない。………………

色取り月、樹間透き通り夏と秋の境目に昼と夜の長さが逆転しつつ気が和らぎはじめる。
長月を愛でながら夜が長くなることで途中で目が覚めてしまう ” 寝覚月 ” 。
目を洗おうとしても心定まらず、瞬く間に何気ないところへ移行する。
引き込もうと打って出ようとしても表向きの素通り、作りすぎた自らの覚知の危うさ。
これじゃない気がするだろう。
自らを作り過ぎ、遅ればせながら自らの秋の在庫処分セールなどできまい。

しかしながら、なかなか物事を一歩引いて見ようとしないしできない。
相手の目に映り他者の心に映る表に自らを打ち出した構えをセットバックすることだ。
表に自らを打ち出すことなく臆することなしに周辺環境に同化してゆく。
周囲を吹く風が自らにも流れ込んでいて、風の流れが変化して移行する境界線 ” シアーライン ” 周辺で何かが発達しているはずだ。
手前ばかり追って見ようとせずに、後ろへさがって手前を透いて見てみよう。

機という潜在的可能性は何れ見つかる噂禁止の保護区 ” セットバック ” 。
そこでは、人のさまざまな語りに登場する今更ながら刺激情報が絶えない未知のコミュニケーションを知ることができる。
だがしかし噂となると、知っているが本当は分からない単なる集団的妄想の証拠でしかなく、信じるか信じないかにかかわらず噂を追い掛けることは、人から離れた場所を模索する(欲求不満を解消する)絶好の機会にすぎない。
対してコミュニケーション人というものは、即ち傾聴する人にとっては、未知なるものを理解したいという大凡の普遍的な欲求の表れであり、話を受け取ることは話を受け入れることではないことをも知っている。

コミュニケーション人は素晴らしいきかな ” 人との繋がりの中 ” に暮らしているということであり、コミュニケーションは人を未開の未知なる場所へと導くガイドの役割を果たしていることになる。
話を受け取ることは話を受け入れることではなく多様性と幅広さを象徴しており、人と繋がるコミュニケーションのそういう場所に未開の未知なる自分がいないとは言い切れないのだ。
それは、人と繋がることが未開(未知なるもの)を探す何よりも具体的で前向きな成果だといえるかもしれない。
遭遇する可能性が高いということは機という潜在的可能性があるということであり、コミュニケーションは体験する切っ掛けになるだけなく、気づきが自らの役割を果たす動機にもなる。
我々の役割が上手く機能するためには ” 人との繋がりの中 ” にある幾つものの機というものが必要なのだが、そのために頑張ろうなどと奮い立つ人はいないだろう。
気づいていない自分らしさが絶滅してしまう可能性すらあるのだが、人の多くは遅まきながらも自らを不始末で不都合な人間だとも信じはしまい。

混乱や苦悩の果てに素直でなく折れ曲がっても善だとして天使も助けてくれるのか天国泥棒、危難や困窮の果てに苦しんでいるときでも地獄に仏で思いがけず助けてくれるのか地獄詐欺。
そんな果てしなく世知辛い喧騒と孤独を躱し時交わさず生き抜くために人との繋がりを守ってゆく戦いでもある。
時を巡る水脈の一滴として思い馳せ未知にまで流れ下り、不活発な人間はより一層受身的になり、逆に活発な人間はより向こう見ずになってしまうと、そのように思い致すのだが、そう辛辣に言うのは牽強付会の誹りを受けるだろうか。
しかし、自己への配慮はコミュニケーションを探すことで人は冒険者となり探求者となり挑戦者となり、自分より大きな何かと繋がり、我々には魅力的な未開(未知なるもの)の存在が今もあると信じることができる。
” 人との繋がりの中 ” で過ごすと、忘れていた自分を思い出すことができ、自己と他者とのバランスを取りつつ可能性を守るための意思表示ができ、そうすることで偶然にも自分だけではなく他者を助けることにもなるだろう。

 

 

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